里地内道路の現況
対象エリアには幹線道路が貫通し、そこから左右に分岐して里地内道路が走っています。自動車交通は少なく、地域住民の自転車通学・通勤やウォーキング、域外からのハイキングやサイクリング等に利用されています。
ウォーキングには高齢者の姿もよく見掛けますが、 “日常生活で歩く環境が整っている地域は高齢者の健康状態がよい” という調査結果(日本老年学的評価研究機構)もあります。この里地内道路は域内外の人たちの健康づくり・レクリエーションの場として寄与しています。
その他にも近隣住民同士や行き交う人同士のコミュニケーションの場となるなど、生活の中で様々に機能しています。
里地内道路沿いには農地が連なり、近年は耕作放棄地も多く、沿道は雑草が旺盛、道路側方の緑地(道路用地)は地域住民による定期的な草刈り作業が行われていますがすぐに繁茂状態です。
風景づくり・地域づくりの軸として
域内外の人々に利用されているこの里地内道路は、観賞目的の有無に関わらず、風景を巡る主要ルートになっており、沿道の風景づくりは風景づくりの軸になります。
また通行以外にも様々な機能を有することから、風景づくりは同時にこれらの機能向上へも寄与し、地域づくりの軸としても位置付けられます。
それらに応えるべく、里地内道路沿いの風景づくりは “整然さ” と “彩り” さらに “雑草抑制” を兼ね備えた緑地の創出をめざしています。
私にとってこの里地内道路を徒歩で通学した小学校時代は、郷土の風景を心身にすり込む6年間であり、その体験が我が職業を方向づけ、今日に至っているようにさえ思われます。
里地内道路関連ページ⇒8-1. 風景を編む山辺の道