ここは里地内道路沿いの民有地で、ヒメイワダレソウを育成している場所です(ヒメイワダレソウ区間2)。
隣接して鉄道および幹線道路が走っており、風景上の重要なエリアですが、この民有地の上空には電線が走っており、背後の風景を切り刻んでいる状況です。
電線を隠し風景を修繕する植樹
そこで電線の存在感を弱めるべく、両交通路から見て電線が隠れる位置に樹木を配することにしました。
電線に刻まれた風景(左図)と、樹木による修復のイメージ(右図)。 対象地の電線は上下2段あり、通常上段(地上7m以上)は電力線、下 段(地上5m付近)は通信線(電話用等)です。この図は簡略的に下 段のみを描いたものです。
導入する樹木は電線を超える高さに生長し、また北側背後には民家があることから陰鬱とならないことを条件とし、カツラを選定しました。
カツラは落葉広葉樹、自然状態では樹高30m程にもなる高木性で、樹冠は膨らみのある円錐形、葉は丸みを帯びたハート形で、木漏れ日を落とし、明るいイメージの樹木です。観賞に向いた花は咲きませんが、秋にはオレンジ色に近い黄葉が見られます。
カツラのイメージ写真(秋の黄葉の始まり)
[植付け]
▶ 植付け:3月に実施。 ▶ ポット苗を購入し、鉄道・道路から見て電線の前方となる位置に植え付けました。 ▶ 若木のため支柱を添えました。
電線の下方、地被(ヒメイワダレソウ)の端部に沿う2株が植栽し たカツラです。左側の道路の更に左方に鉄道および幹線道路が走っ ています。