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3-3. 風景の核心・風景づくりの基点 -霊山を仰ぐ供養碑周辺の風景づくり

3-1. 風景の核心 -里の霊山に記しましたように、里の霊山とおぼしき山を仰いで「馬頭観世音碑」が建っています。日清日露戦争に徴用されたり斃死(へいし、動物が突然死ぬこと)した馬の供養のために建てたことが刻字されています。

馬の供養碑から想像したかつての風景

この一帯はかつては牧場であり、周辺に群生するヤブカンゾウは牧草として植えられた可能性があります。

歴史と祈りの風景づくり

供養碑であり、かつ地域の歴史を伝える記念碑として「馬頭観世音碑」周辺の整備を行うとともに、脇を走る道路は「馬頭観世音通り」と仮定し、周辺から道路沿いにヤブカンゾウを移植し飾ることにしました。ヤブカンゾウは馬たちの御霊への献花でもあります。

  

[着手前の状況]

馬頭観世音碑の周辺は雑草や低木類に覆われていました。

[ 施 工 ]

▶ 先ずは掘り起こし根こそぎにより雑草と低木類の除去を行いました。 ▶ 碑の裏側、すなわち碑超しに東山を望む立ち位置に玉砂利(廃材)を敷き詰めました。 ▶ 周辺にサクラ類の植樹、ヤマハッカ、イヌタデ、コスモスの播種、ヒガンバナの分散移植を行いました。イヌタデは密生させると雑草抑制効果があります。 ▶ 道路の盛土法面側に生育しているヤブカンゾウ群落から株分けを行い、道路を挟んで反対側の切土法面側に移植しました。切土法面と言っても既に風化して柔らかな土質で、高さも 1 m以下で低いものです。

  道路盛土法面を埋める既存のヤブカンゾウ群落、かつて牧草として
  植えられたものかもしれません。
  馬頭観世音碑の建つ側の道路切土法面に、既存の群落から株分けし
  たヤブカンゾウを移植しました。

ヤブカンゾウ関連ページ⇒(4)地被への応用 ヤブカンゾウ -在郷野草・観賞性・食材・雑草抑制もあり期待大

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